少年は残酷な弓を射る

ここまでおっそろしい映画だとは思わず。

軽い気持ちで観始めたものの、目をそらすことができなくなりました。

なんというか..子育てホラーですね。自身の仕事や環境からも、その内容が到底他人事には思えず、全編恐怖しつつ..の視聴でした。怖いなんてもんじゃねーよ。自分の子がこんなだったら、と考えると。

原作小説がどうなのかは知らないけど、やっぱりどうしたってケヴィンの持つある側面は..定型発達を離れた子の特性を示すことになるし。

..主演女優ティルダ・スウィントンがまた、上手い。開始直後からの張りつめ過ぎて狂気すら感じさせるそのドクロ顔の恐ろしさも、その理由を知ると納得できたりで。

..「コンスタンティン」では天使役(確かに天使顔ではある)、「ムーンライズ・キングダム」にも出ている(確かにウェス・アンダーソン映画顔でもある)。この女優とケヴィン役あってのこの作品!この完成度ではある。

ケヴィンがむっちゃ..やばい。

美しいのだけど、邪悪で、醜く、穢れていて..食べ方がどうしようもなく汚くて(笑)、恐ろしく成熟している一方で信じられないほど、幼稚。そしてそれらが、とてつもなく魅力的。その喋り方ったらもぉ、正に悪魔の化身のようで。すげーなこいつ。演じる当人もなかなか..香ばしいお人柄のようですけどねぇ。あー子役ケヴィンもすげー上手い。

そして映画としての作り/構成も..

彼女の転落と現在の苦悩に満ちた日々が生じた理由というものが、徐々に明かされるその過程は、映画のつくりとして、完璧に近い。敢えて文句をつけるなら、つくりが上手すぎる。

そしてそんな彼女に、物語の終幕に訪れる、僅かな..救いと理解? 

こういうのを嫌うひともいるかもしれないけど、私はまぁ..アリだと思います。